超人気ブログの パレオな男を運営されている鈴木祐さんの『パレオダイエットの教科書』を読みました。
結論から言うとこれまで読んだダイエット本、健康本の中でダントツ1位の良書でした!
巷のダイエット本や健康本は旬な有名人やアスリートの経験則を本にまとめているのが多く、苦労話や輝かしい栄光などストーリー性推しなとこがありますからね。それはそれで読み物としてはアリですが。
その点、本書の特徴は科学的エビデンスがこれでもかって引用・紹介されているところです。
鈴木さんことパレオさんのパレオな男のブログもそうですが科学論文からの引用や紹介が多く説得力が違います。
ちなみに、パレオさんの趣味は科学論文を読むことだそうです・・・。
著者のパレオさん自身もパレオダイエットを実践して13キロのダイエットに成功されていますが、あくまでもパレオさんの独自理論ではなく科学エビデンスを基にしたパレオメソッドなので読者の方が実践しても再現性が高いのが1番の魅力です。
科学エビデンスが豊富で再現性が高い体質改善のノウハウが満載ですよ!
今回は科学エビデンス満載の新装版 パレオダイエットの教科書を紹介します。
パレオダイエットの教科書は現代人を野生化する体質改善本
タイトルにダイエットと付いているので糖質制限法や筋トレメニューが載っているのかと思ってしまいますが少し違います。
まず、『パレオ』とは『旧石器時代』のことで、『パレオダイエット』は『旧石器時代の食事法』のことです。
つまり、本書が一貫して言い続けていることは現代人の暮らしを旧石器時代や原始時代の暮らしに近づけようってことです。
なぜ、現代人が原始人みたいな暮らしを目指す必要があるの??って言うと、
人類が誕生した旧石器時代は、およそ260万年前に始まり、1万年前に終わりを迎えました。つまり、人類は約10万世代にわたって木の実や根菜を集め、野生の動物や魚を狩りながら暮らしてきたわけです。いわゆる狩猟採集生活ですね。 それに対し、農耕や牧畜が始まったのは1万年前のことで、現在のように加工食品やファストフードが広まったのは、わずか100年前にすぎません。つまり人間のココロと体は、おもに旧石器時代の環境でうまく働くように進化したと考えられるのです
引用元:新装版 パレオダイエットの教科書
裕福になった現代の生活スタイルが人間の基本設計にマッチしていないってのが面白いですね。
現代人の体は旧石器時代の生活に適応したままなので今の社会環境に適応できていないんですね。
そのためにぼくたちはさまざまな問題を抱えてしまっています。
- 自殺が社会問題になる
- 先進国ではメタボや肥満が増える
- うつなど心の病が発生する
その点、狩猟採集民族はストレスも無く、メタボも無く、自殺も無い。
先進国の人が抱えている悩みは狩猟民族には無いんですね。
だから、現代人も原始時代の暮らしに近づけ野生化パワーを目覚めさせれば現代人固有の問題もなくなるんじゃないかと言うのがパレオダイエットの本質です。
パレオダイエットの教科書は食事以外の睡眠や運動についても網羅的に書いているので野生化パワーを目覚めさせる体質改善本になりますね。
糖質制限しろ!とか肉を食え!とかのダイエット本じゃなくて、科学的なエビデンスに基づく体質改善本ですね。
パレオダイエットは大事なことは食う・寝る・動く
少しネタバレですがパレオダイエットの教科書には野生化パワーを目覚めさせる食事に関する『食う』、ストレスを軽減する『寝る』、脳や睡眠と関連が深い『動く』のカテゴリについて詳しく紹介されています。
- できるだけ自然に近い肉や野菜、フルーツを食べる。
- 人工的に加工された食品はほとんど食べない。
- 朝食はめったに食べず、空腹時間が長い。
- 朝は決まった時間に起きる。
- 夜は人工の明かりがない徹底的に暗い環境で眠る。
- 風の音や川の流れなどの自然音に囲まれて眠る。
- 意識してエクササイズはしない。
- 大きな獲物を運ぶために、定期的に筋肉を使う。
- 木の実などを探して、とにかく一日中よく歩く。
バランスのいい食事をして、よく寝て、適度に動く。
どうでしょうか?
端的に書くとシンプルで昔から言われている内容ですよね。
バランスのいい食事って言われても何をどの程度食べるればいいの?
よく寝ろって言われても何時間?そもそも寝つきが悪いんだよね・・・。
適度に動くってスポーツジムに通う時間はないし激しい運動は苦手なんだけど・・・。
そんな人も納得の狩猟民族の研究結果から得た、科学的な現代人が野生化パワーを取り戻すメソッドがこれでもかと書かれています。
驚愕の事実!運動はダイエットに効果無し!
『動く』で紹介されて驚いたことなんですが、運動はダイエット効果が無いんですね。
ダイエットに有酸素運動が効果的って色んな本や雑誌でも書いてあるので、科学にいい意味で裏切られました。
現代の科学では、「運動だけでは痩せられない」が常識。運動で消費されるカロリーは、消費カロリー全体の30%にも満たないため、食事を改善しない限り、体脂肪を減らすのはまず不可能だからです。
引用元:新装版 パレオダイエットの教科書
痩せるには消費カロリーが摂取カロリーを上回ればいいわけですが、そもそも運動で消費されるカロリーが少ないので食事のカロリーが大事ってことなんですね。
運動はダイエットに効果がないと研究されているにもかからず、パレオダイエットの教科書で運動を紹介されているのは、運動が「若返り」、「メンタル改善」、「頭を良くする」ことに効果があるからです。
運動はダイエットのためじゃなくて、アンチエイジングのためにやるんですね。
研究結果では狩猟採集民族は1日に6~16キロぐらい歩き、活動のほとんどはウォーキングだったそうです。
現代人は車や電車など文明の利器を使いますし、デスクワーク中心の仕事の人だと1日2000歩も歩かない日があると思います。
狩猟採集民族の運動量が現代人と比べると格段に多いことに驚きます。
ただ、パレオダイエットではジムに通ってハードな運動をする必要はなく、NEATと呼ばれる日常生活の運動量を増やすことで脳の機能が大幅に上がることが紹介されています。
まずはエレベータをやめて階段を使うとか、いつもより1駅手前で降りて歩くとか日常生活の運動量を増やすことが重要です。
日常生活で1日30分程度の軽い運動でも効果があるそうです。
著者のパレオさんおすすめのサプリも満載
本書にはパレオダイエットを実践して13キロのダイエットに成功したパレオさんオススメのサプリや食事メニューが紹介されています。
忙しい毎日で疲れているサリーマンの生活習慣を見直すキッカケにおすすめの一冊でした。
ぼくがパレオダイエットで実践している食事や運動メニューをブログでも紹介しますね。
本書のパレオダイエットを実践して1ヶ月で3キロ痩せて体脂肪率12%をキープしています。